キヤノン EOS 10D 活用術
FDマウントレンズ取付け時の露出補正


EOS 10Dもそうですし、D30もそうなのですが、FD−EOSマウントアダプタでFDマウントレンズを取付けると露出補正が必要になります。先日FDマウント以外のレンズについても同様な補正が必要と聞きまして、どうもこれはレンズではなくカメラの特性みたいですね。
どういう「クセ」があるのかと言うと、絞り値によってカメラの露出が変化します。開放値に近くなればアンダーになり、絞るとオーバーになる為、露出補正が必要となるわけです。ここでは、キヤノンの基本レンズであるNFD50mmF1.4レンズを使ってその傾向を検証してみました。

使用カメラ EOS 10D
レンズ   NewFD 50mm F1.4
絞り優先AE



F1.4
1/2000s



F2.0
1/1600s



F2.8
1/800s



F4.0
1/250s



F5.6
1/80s



F8.0
1/30s



上の画像とヒストグラムで見ていただければ分かりますが、絞り値によってカメラの判断した露出が変化しているのが見て取れます。ヒストグラムはPhotoShop5.0LEを使いましたが、カメラの表示よりもアンダー傾向で分析されるようで、カメラのヒストグラム表示はヤマがもう少し明るい側に寄っています。
さて、適正露出をどれにするかですが、私は締まった発色が好きなため、F2.8を適正としてます。F2.8を基準とすると白飛びは全く出ませんが、暗部が潰れ気味になります。
F4.0を適正とした場合は明るめでパッと見は良いのですが、明るい部分はすでに白飛びしてしまっており、飛んでしまうのが嫌いな私としてはどうも気持ちよくありません。これは好みの問題なので、以下にはそれぞれを基準とした際の露出補正画像を掲載して置きました。
F2.8以下の画像はどれも同じような露出の形をしていますが、ヒストグラム右端の明るい部分の着地点は明らかにアンダー側に寄ってしまっています。


F2.8を基準として露出補正 F4.0を基準として露出補正

F1.4
+2/3EV

F1.4
+1.0EV

F2.0
+1/3EV

F2.0
+2/3EV

F2.8
+-0EV

F2.8
+1/3EV

F4.0
-1/3EV

F4.0
+-0EV

F5.6
-2/3EV

F5.6
-1/3EV

F8.0
-1.0EV

F8.0
-2/3EV

F11
-1.0EV
2003/05/26
デジタルカメラ大実験