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デジタルカメラ研究マガジン デジタルカメラ大実験

デジ眼 EOS D30 と トラハチ(C720UZ)
比較編

うーん、これは比較して良い組合せなのか(笑)。
デジ研ではこれからデジ眼を始める人達を対象に実験を進めていきます。なので、ハイアマチュアな方々は変な突っ込み入れないよう、ご配慮願いします(笑)。

デジ研の実験機はキヤノンのD30です。新品では手に入りませんが、中古で14万円前後。安すぎる価格帯まで落ちてきましたね。良い時代になりました。入門機には最適なので、これからデジ眼をやっていきたい人は、買ってしまいましょう。レンズ資産が増えてきたら、D60に買い換えるなり、色々な選択肢有りますもんね。キヤノンなら。

私は望遠な人間なので広角は別のメンバーにまかせるとして、D30には300mm(実際の焦点距離は1.5倍掛けの450mm相当ですが、ややこしいのでレンズ本体の焦点距離で以下書きます)までをカバーする望遠レンズを常時つけています。



オリンパスの8倍ズーム機 C-720UltraZoom (以下、トラハチ)と並べた上の写真を見れば一目瞭然ですが、デジ眼のシステムはデカイ! もっと小さいタムロンの28-300mmUltraZoomXRを付ければ最も小型化させる事が出来ますが、望遠端でレンズが繰出した状態ならばどのレンズも同じようなデカさになります。


D30は EF 100-300 F5.6L を装着し、ISO感度は常時200にセットしてます。

望遠撮影で気になるのは二次スペクトル、つまりは色収差であって、トラハチの前代C700UZ(チビトラ)では殴りたくなるほど凄まじい色収差が発生してしまい、コントラストのあるシーンではとても使いたくなる気にはなりませんでした。トラハチになってからは同じ兄弟とは思えないほどに色収差が軽減されていました。
元画像のサムネイルはクリックすると実画像を表示します。D30は2MB近くのもあります。


最初は色収差についての比較。



D30
F14
1/1600s





トラハチ
F7.1
1/1000s



絞り値やシャッタースピードの限界もあるので写真の光度が違いますが、抑え気味になったトラハチの色収差も、D30のレンズの前には太刀打ちできていませんね。但し、汎用のレンズを使うとD30でも収差は出てきますが、「L」タイプを使ってればほぼ抑え込むことが出来ますから、やっぱりこう言うのを見てしまうとコンパクトタイプは比較にもならないですね。


今度は描写力比較。



D30
F10
1/640s





トラハチ
F6.3
1/640s



同じホワイトバランス太陽光設定でも随分メーカーによって違いが有るのは置いといて、300万画素同士でも解像感は明らかに違ってます。 D30はだいたい同じ焦点距離になるようにズームを調整して撮影しています。少しワイド側に寄ってしまいましたが、窓の描写力はトラハチよりも格段に良いです。ま、トラハチの描写力が追いついていたらその方が不自然ですけれど、同じ場面で本当に良い写真を撮りたくなったら、やっぱりデジ眼に乗り換えるしかないでしょう。


今度は背景のボケ味。



D30
F10
1/800s




トラハチ
F6.3
1/640s




焦点距離の違いもあるので厳密に比較したものでは有りません。最初にD30の300mmで撮って、トラハチに持ち替えて望遠端で同じ画角で写るところまで近寄って撮影しています。本来なら近寄った分だけ背景のボケ具合が増すのですが、D30の大きなCCDとトラハチなどの一般コンパクトタイプデジカメの極小CCDとのギャップがモロに出ていますね。コンパクトタイプデジカメでは300mmと言えども背景のボケ味はあんまり期待できません。

こう言う風に直接比較すると、システムが大きくても構わなければ、一度デジ眼に触れると元に戻れなくなってしまいそうです。但し、やっぱりトラハチなどの小型なデジカメはポケットに忍ばせられるので、いつでもお供に出来るぶん、やっぱり棲み分けは可能となります。ハヤトラ(E100RS)とか、E-20なんかだと簡単に持ち歩けないので、いっそデジ眼にしちゃった方が良いなんて事もあるんじゃないのかな。

2003/01/07
デジタルカメラ大実験