インターバル撮影で   テントウムシの羽化を観察しよう!
デジカメを使ってテントウムシの羽化シーンを観察して見ましょう。

羽化はサナギの状態から成虫に変化する様子で、撮影する上で一番の問題は「いつ羽化が起こるか分からない」のです。時間があるからとジーっと見てても何日間も見つづけなければならないことだってあります。
そこで、デジタルカメラの「インターバル撮影機能」を使って自動撮影して見ることにします。インターバル撮影とは、カメラに設定した一定時間ごとに撮影を行う機能で、これを使えば人間が見ていない時間や夜中も自動的に撮影を続けていってくれます。
便利な機能なのですが、最近のスタイリッシュコンパクトデジカメには機能自体が省かれていますし、テントウムシなどの小さな虫を撮るにはそれなりの工夫が必要です。そこで、一世代前のデジカメが役立ちます。
3年程前のデジカメならば、機能重視主義でデジカメが発展していましたので、その時代のデジカメを使う事をお勧めします。私は特に面白いデジカメを沢山出していたカシオのデジカメをここでは使うことにしました。


使用カメラは カシオ QV−2800UX
レンズ先端にはレイノックスのミクロ探険隊のレンズを装着。

QV−2800UXは無骨に大きくって画素数も200万画素と今となっては使われないデジカメなのですが、このカメラにはインターバル撮影機能が搭載され、なんと行っても「マクロ仕様」に改造することが簡単なのです。
テントウムシに話を戻しますが、サナギは7mm程度と小さいです。これを撮影するにはデジタルカメラを「マクロ化」しなければなりません。QV−2800UXならばレンズ枠に43mm径のクローズアップレンズを取り付けることが出来ますので、私はレイノックスブランドの「ミクロ探険隊」を利用しています。ズームも8倍と望遠に強いので超マクロ撮影は簡単にセッティング出来ます。

それではテントウムシのサナギを見つけてきます。
なるべく同じ草や木々の葉っぱにくっついているのを葉ごと取り、5〜6個ほど見つけてきましょう。これを観察箱の中に入れてしばらくは状態の観察を行います。問題はいつ羽化が始まるかです。見ただけでは全く分かりません。そこで、定期的に観察をし、1つ目が羽化して成虫になっていたならば、残りのサナギも間もなく羽化が始まるタイミングです。なるべく同じ場所でサナギを採取したのは、羽化のタイミングを知るためだったのです。


ちょっと見づらいですが、葉っぱひとつにサナギが一匹ついてます。

撮影時のカメラのセッティングのポイントは、

・インターバル撮影モードにし、5分ごとに設定
   なるべく短い間隔が良いです。出来れば1分ごとがベスト。
   こまめに撮りすぎるとメモリーカードがすぐに一杯になりますが、、。

・大容量のメモリーカードを使う
   夜通し撮影するとメモリーカードが満杯にすぐなります。
   256MB以上が欲しいですね。
   なので200万画素程度の旧機種も都合良かったりします。

 ・内蔵フラッシュを使う
   常に光源と露出を一定にする為、内蔵フラッシュを使います。
   マニュアルフォーカスも出来ればピント固定にする事で、
   真っ暗な観察状況でも常に被写体を捕らえられます。

・出来ればACアダプタを使いたい
   インターバルとは言え、撮影枚数は夜通し何百枚にもなります。
   可能な限り使いたいアイテムです。

あまり明るいと羽化してくれないし熱で乾燥しちゃいますから、マニュアルフォーカスとフラッシュの併用で薄明かりにしてあげると良いです。また、本番撮影前に何度も撮影チェックしてください。ピントのズレと内蔵フラッシュの微調整はマクロ撮影では基本です。

では、デジ研が撮影したテントウムシの羽化までを参考に掲載します。
テントウムシが顔を出しはじめると、羽化は以外に早く終わってしまうため、撮影間隔が1分でも多く感じます。皆さんも色々と試してやって見てください。

それと、たまにいるんですが、デジ研の画像を無断で使って本当の自由研究で提出する人が。それはいけませんよ。誰かが見つけてバレますからね!

デジタルカメラ大実験
自由研究編