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デジタルカメラ研究マガジン
デジカメで手軽に超マクロ撮影をする方法
PART1
高倍率ズームデジカメを使ってみる編
一眼レフ式デジタルカメラが低価格で手に入る時代になりましたが、接写撮影に必要な「マクロレンズ」は今も昔も高価なレンズに違いありません。マクロレンズとは、マクロも出来る標準ズームレンズとは全く違います。マクロ専用に作られた単焦点のレンズで、50mm、100mmなどがあり、値段は5万円前後と、一眼レフボディを買うのと同じぐらいの出費になります。このマクロレンズに関しては次の機会でお話します。

今回は、もっと手軽に、安く、しかもそれなりのマクロが楽しめる撮影術のひとつをお話します。
まず、デジカメを用意しなければなりませんが、手軽さを追求するため、一眼レフ式ではなくコンパクトデジタルカメラを選びます。小さなものを画面いっぱいに写す「マクロ撮影」に適しているのはズーム倍率が3倍以上で、レンズ先端にフィルター類が取り付けられるデジタルカメラが必要です。手元に無い場合は購入する必要がありますが、何も最新式のカメラは必要ありません。むしろ、過去に発売された中古品を1万円程度で手に入れられる機種を選ぶのもひとつの手です。
デジ研では富士フイルムの「Fine Pix S5000」を使ってみます。


2005年まで発売され、ハニカムCCDで600万画素出力、35mm換算で37〜370mm相当の10倍ズームを搭載したカメラでした。今では中古機としてとても安く手に入ります。他にも同様なスペックの機種が沢山出ていましたから、探してみるのも楽しいです。
どのデジタルカメラにしても同じですが、カメラ単体では本格的なマクロ撮影はできません。
そこで、クローズアップレンズ、マクロレンズと呼ばれるフィルター類をカメラのレンズ先端に取り付ける必要があります。その為に、フィルター取り付けが可能なデジタルカメラを選んだのです。
ここではクローズアップレンズと表記して説明します。
クローズアップレンズはケンコーやハクバなどのメーカーからも出ており、マクロの度数でNoが付いています。ただし、この手のレンズは解像力は高い反面、それ程の超マクロ撮影が可能になるわけではありません。大き目の花などのちょっとしたマクロ撮影には向いています。では、もっと被写体に迫ったマクロ撮影は出来ないのか、例えばアリンコを撮れるぐらいに。
それには手に入りやすく最もお勧めなクローズアップレンズは吉田産業からレイノックスブランドで出ているマクロシリーズです。ワンタッチアダプターとクローズアップレンズのセットになった物が良く、このアダプターは52mm〜67mm径のフィルター溝にワンタッチではめ込める優れもの。型番で言うとDCR-250や、CM-2000マクロ探検隊、CM-3500ミクロ探検隊が良いでしょう。一番安いのはDCR-250です。


上の写真はミクロ探検隊(旧型)とワンタッチアダプターの組み合わせ


手前がDCR-250のレンズ、上の段はミクロ探検隊のレンズ(旧型)
これとワンタッチアダプターの組み合わせで様々なマクロ倍率を手軽に選択できる。


S5000との取り付け例

試しに、どこにでもある50円玉を使ってマクロ撮影をしてみます。
カメラは望遠端の370mmにして、最もマクロ倍率の高くなるセッティングで撮影してみました。


DCR-250
実売5000円程度で手に入るため、最も手軽に超マクロ体験が出来る組み合わせです。
倍率的に無理が無いので、解像力はレイノックスシリーズでは最も優れていると思います。


ミクロ探検隊の12xレンズを使用
デジ研で色々と組み合わせを試して使ってきましたが、このレンズが一番使いやすい超マクロ撮影が出来ます。3倍ズーム程度のコンパクトデジカメにも相性が良いです。解像力は落ちますが、許容レベルですし、なにより超マクロが面白くて病みつきになるほど楽しいレンズです。


ミクロ探検隊の24xレンズを使用
アリの顔をドアップで撮影できるレベルです。
但し、とてもシビアなレンズの為、扱いが難しくデジ研でもうまく使いこなせません。カメラと被写体を固定して本格的な超マクロ撮影をする為のレンズと思ったほうが良いです。でも顕微鏡に近い領域の被写体まで撮影できるレベルを持っていますから、使ってみたくなる人もいると思います。
これらレンズは吉田産業のサイトから購入するよりも、楽天市場で検索して探すとそこそこ安く手に入ります。

DCR-250

マクロ探検隊

ミクロ探検隊

今回は、S5000とミクロ探検隊12xレンズを使い、氷の表面を撮影してみました。
クリックすると元画像を表示します。




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