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デジタルカメラ研究マガジン

フジフイルム
FinePix S602
「マスターレンズのマクロ性能」


フジフイルムのFinePix S602には従来のマクロモードのほかに、スーパーマクロモードが備わっています。通常のマクロモードは前代までと同じで、

・マクロモード
撮影可能距離 10センチ 〜 80センチ
光学ズーム 35mm 〜 80mm (以下、すべて35mm換算値)の約 2.3倍ズーム

となります。
6倍ズーム機であっても2.3倍までしかズーミングできないのはこのカメラシリーズの変わらぬ特長です。とは言え、撮影可能距離が10センチまで寄れるため、思った以上のマクロは楽しめます。

今回新たな機能として登場したのがスーパーマクロモード。

・スーパーマクロモード
撮影可能距離 1センチ 〜 20センチ
光学ズーム 35mm 固定

となり、スーパーマクロモードでは光学ズームは使えません。広角端に固定となります。300万画素モード以下ならばデジタルズームは出来ますが、デジタルズームは光学的なメリットは有りません。他のカメラにおいても1センチマクロは広角端固定が一般的であります。

では、どんな感じで撮れるのか実写で説明します。

マクロモード別の写り方

マクロモード  広角端
広角で10センチまで寄ってます。



マクロモード  光学2.3倍
マクロでのテレ端です。10センチまで寄って撮影。光学倍率で想像するよりもマクロに強いです。ボケ味も綺麗だし。これは前代までと同じ。ピントは手前の葱坊主のハイライト部分に来てます。ピントの手前部分はボケています。



スーパーマクロモード  広角端
レンズ前1センチまで寄ってます。上の写真と比べても、それ程の違いは見られないようにも見えますが、実際はピントが手前の葱坊主の最前部に合い、そこから奥に行くにしたがってボケて行く感じ。写真の出来合いはかなり違っています。右下の黄色いのは花粉がレンズガードに付着した為。



広角で数センチ寄れる機種はいくつか有りますが、光学一眼レフタイプや、S602のようなビューファインダータイプのデジカメは、撮影の際にひとつ重要な注意事項が有ります。それは、被写体にレンズが当たってしまう事。
デジカメ背面の液晶モニターでの撮影ならばワーキングディスタンスはだいたいつかめるのでレンズに接触しそうになっても軽く回避出来ますが、ビューファインダーの場合、全く距離間隔が分かりません。相手が花ならば花粉がマスターレンズにビッシリつく程度として(それも嫌ですが、、)、もしも金属や硬い物質ならばマスターレンズに傷を付けることになりかねません。S602は特殊なコーティングがしているので、それが剥がれる事も考えられます。
よって、必ずレンズアダプタとレンズガードフィルタを取り付けた状態で撮影するべきです。傷がついてからではもう遅いですから。

実写撮影例
クリックすると元画像を表示します(約1MB)。

スーパーマクロモード


マクロモード

2002年4月27日
デジタルカメラ大実験